瓦そば(山口県)

山口県下関市発祥の「瓦そば」は、熱した瓦の上に茶そば・錦糸卵・牛肉・海苔などをのせ、香ばしく焼きながら専用のつゆで食べるユニークな郷土料理です。見た目のインパクトと美味しさが話題を呼び、今では山口県を代表する一品として定着しています。
瓦そばの歴史
瓦そばのルーツは、明治時代の西南戦争にさかのぼります。当時の兵士たちが野戦中に瓦を使って食材を焼いたという話にヒントを得て、下関市の川棚温泉にある旅館の料理人が昭和40年代に考案したとされています。熱々の瓦の上でパリパリになった茶そばの香ばしさと、牛肉や薬味の旨味が合わさり、独自のごちそうとなりました。
瓦そば(山口県)の豆知識
●本物の瓦で焼く!
元祖の瓦そばは、実際の屋根瓦を直火で加熱し、そばを焼いて提供されます。高温になる瓦が、茶そばの表面をパリッと焼き上げ、香ばしさを引き立てます。
●家庭ではホットプレートで代用
家庭ではホットプレートやフライパンでも調理可能です。底面が香ばしく焼ければ、瓦に近い仕上がりになります。
●茶そばに込められた風味
使用される茶そばは抹茶が練り込まれており、ほのかな香りと緑の色味が見た目にも鮮やかです。
●薬味も個性を演出
トッピングの刻みねぎ、レモン、もみじおろしが味のアクセントに。レモンの酸味と薬味の辛味が甘辛い牛肉と調和します。
薬剤師の食育コメント
瓦そばは茶そばを使うことで、緑茶由来のカテキンやビタミンCを自然に摂取できます。牛肉や卵でたんぱく質もしっかり補え、消化も良いため、夏バテ時期にもおすすめです。レモンのクエン酸は疲労回復にも効果的。

瓦そばの作り方
材料|2人前
- 【材料】
- 茶そば・・・2玉
- 牛肉(薄切り)・・・150g
- しょうゆ・・・大さじ1.5
- みりん・・・大さじ1
- 砂糖・・・小さじ1
- 卵・・・2個(錦糸卵用)
- 刻み海苔・・・適量
- 刻みねぎ・・・適量
- レモン・・・お好みで
- もみじおろし・・・お好みで
- つけだれ(麺つゆ+水で割る)・・・適量
調理ステップ
- 茶そばをゆでて水洗いし、水気を切る。
- 牛肉を甘辛く炒める(しょうゆ・みりん・砂糖で味付け)。
- 卵を薄焼きにして錦糸卵にする。
- ホットプレートやフライパンに油をひき、そばを広げて少し焼き目をつける。
- 上に牛肉・錦糸卵・海苔・ねぎを彩りよくのせる。
- レモン・もみじおろしを添え、つけだれでいただく。